こんにちは!
さて最近、「資産形成」という言葉が、よく使われるようになってきました。
以前は、私も、投資助言を行う仕事の為、「資産運用」を用いる機会が多かったですが、最近では、「資産形成」を使うことがほとんどです。
では、一体何が違うのでしょうか!?
言葉自体の意味合いは、それほど違いはないと思いますが、根底にある「目的」が少し違うのではないかと考えています。
この数年、FPの方たちに投資助言業務について、お話をする機会があるのですが、その時に、必ずお聞きするのが、
「FPが資産形成のアドバイスをする目的は何だと思いますか?」
という質問です。
運用経験もあり、知識がある方も多いので、「資産を増やすため」、「インフレに負けない運用を目指すため」といった様々な意見が出されます。
ただ、“FPの立場”としてとなると、私は少し答えが違ってくると考えています。
さらにそれは、一般の生活者が、
「何故、資産形成に取り組まなければならないのか?」
という問いに通じるところがあるからです。
私は、FP業務を28年間、投資助言業務より長い間行ってきましたが、その中で常に大切にしていることがあります。
それは、そのご相談者の方が、
「今後の人生で困らないための最善策は何なのか」
を常に考え、ご相談に乗るという事です。
従って、もちろん、ご本人のご希望があればですが、「顕在化している相談事(住宅購入、保険の見直し、運用の見直しなど)」だけでなく、なるべく多くの情報や将来の夢や計画などもお聞きした上で、アドバイスをさせて頂くようにしています。
その観点からすると、私が「資産形成」のアドバイスをする目的は、明確です。
それは、その相談者の方が、『生涯、経済面(お金)で困らずに、一生を全うできるための最善と思われえるアドバイスすること』です。
私がビジネスとして、具体的にご支援している「資産運用」や「海外分散投資」のアドバイス業務は、その方法論の一つにしか過ぎません。
逆に言えば、一生お金で困らない方は、「投資が趣味」、「お金を増やすのが好き」、「投機のワクワク感がたまらない」など、嗜好的な理由がない限り、リスクを取る必要はないと考えています。
従って、その考え方に照らせば、将来、ハイパーインフレや超円安、大災害など、私たちの生活に直接大きな影響をもたらすような状況になったとしても、経済的に問題がない方は、特に「資産形成」に取り組む必要はないと言えます。
逆に、それらの出来事によって、生活に支障をきたす可能性が高い方は、しっかりと「資産形成」に取る組む必要があるということです。