アフリカ経済と南部の現状-IFA-JAPAN-Co-Ltd

アフリカ経済と南部の現状

国際フィナンシャルコンサルタントの荒川 雄一です。

さて、このところ北アフリカのテロ事件、西アフリカのエボラ熱など、あまり良いイメージのないアフリカ大陸ですが、4月の初旬にアフリカに行ってまいりました!

「この時期に、アフリカ!?」と思う方が多いとは思いますが、訪問したのは、南アフリカを始めとするアフリカ南部です。
そこで今回は、アフリカ経済と南部の現状について、取り上げてみたいと思います。

1. アフリカ経済

50カ国を超えるアフリカ大陸には、約11億人の人が住み、世界の人口の15.7%を占めています。

また、GDPは2兆4500億米ドルで、世界の3.2%となっています。

アフリカ大陸の中でも、GDPが高い上位10カ国は、以下のようになっています。(2014年、単位:10億米ドル)

1位  ナイジェリア 573.65
2位  南アフリカ  350.08
3位  エジプト   286.44
4位  アルジェリア 214.08
5位  アンゴラ   128.56
6位  モロッコ   109.02
7位  スーダン    73.82
8位  ケニア     60.77
9位  エチオピア   52.34
10位  チュニジア   48.55

ただ、アフリカ大陸1位のナイジェリアも、世界ランクでみると、21位となっています。

アフリカ大陸の経済的特徴としては、地球の鉱物埋蔵量の3分の1、原油の10分の1を擁し、ダイヤモンドの3分の2を生産していることです。
従って、天然資源や輸出用作物の価格が高い時に成長率が高まり、価格が下落した時には、経済も落ち込むといった特徴を持っています。
このところの10年は、年平均の5%程度の経済成長を遂げてきましたが、昨年来のエボラ熱やテロ事件などによって、経済への影響が懸念されているところです。
2. 南部アフリカの現状

今回、私が訪問したのは、南部アフリカに属する南アフリカ、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナです。
GDPで言うと、南アフリカ2位、ジンバブエ25位、ザンビア18位、ボツワナ21位となっています。
この中から、GDPの大きい南アフリカと、逆に一番低いジンバブエについて、みていきたいと思います。

(1)南アフリカ
南アフリカ(Republic of South Africa)は、人口5298万人(2013年世銀)、面積122平方キロメートルで、日本と比べると人口は約2分の1、面積は約3.2倍の国です。
首都はプレトリアですが、商業の中心はヨハネスブルク、観光の中心地はケープタウンです。 人口の約8割弱が黒人で、次いで白人が約10%、カラード(混血)が9%、アジア系が2%程度となっています。

また、経済的には、アフリカの全GDPの26.9%(2013年:IMF)を占めています。
最大の貿易相手国は中国で、EU、米国、日本との貿易関係も活発です。
南アフリカは、19世紀後半にダイヤモンドや金が発見されて、鉱業主導で成長し、これによって蓄積された資本を原資として、製造業及び金融業が発展してきました。
しかし、2012年の数値を見ると、農業2.6%、鉱工業21.7%、サービス業75.7%となっており、先進国同様、南ア経済は第三次産業の割合が高くなってきていることがわかります。
また、日本からの援助実績としては(2012年度までの累計)、有償資金協力が201.45億円、無償資金協力が133.99億円、技術協力が104.15億円などとなっています。

今回、私が訪れたのは、ヨハネスブルクを経由して主にケープタウンです。
成田から香港経由で、ヨハネスブルクまで乗り換え時間を入れると、およそ19時間かかります。
また、ヨハネスブルクからケープタウンまでは、3時間程度かかりますので、ほぼ丸一日かけての移動です。
経済の中心地であるヨハネスブルクは、テロ事件などは起きていませんが、軽犯罪は多発しているところです。
ただ、これは世界中共通していることですが、いわゆる「行ってはいけない場所」にさえ行かなければ、特に危険ということではないようです。
一方、ケープタウンは、場所さえ間違わなければ、「非常に安全な場所」というイメージを持ちました。
特に、ベイエリア(ポートエリア)は、多くのホテルやレストランが立ち並び観光地といったところです。
地中海気候のため、気温が高くても湿度が低く、からりとしているため、非常に過ごしやすい場所です。
今回、エボラ熱やテロなどのイメージが強いためか、ほとんど日本人はみかけませんでした。
観光客の大半は、ヨーロッパの人で、特にフランス語やドイツ語が飛び交っています。
ヨーロッパは比較的近い立地のため、多くの欧州人がリゾート感覚で来ているようです。
ただ、創られた観光地を一歩出ると、“貧富の差”があるのは否めないところです。

(2)ジンバブエ共和国
ジンバブエは、アフリカ大陸の南部に位置する共和制の国家です。
首都はハラレです。
2002年に加盟資格を停止されるまで、イギリス連邦の加盟国でした。
IMFの統計によると、2013年のジンバブエのGDPは132億ドルで、一人当たりのGDPは1,007ドルとなっており、これは上述の南アフリカと比べるとかなり低い水準です。

2008年以降、ハイパーインフレに見舞われて、通貨が紙くず同然になってしまった国です。
子供が、手にいっぱいのジンバブエドルを手にして、それでもパン1つを買うことができない写真を、見た方もいるのではないかと思います。
ジンバブエは、強権的なムガベ大統領の支配のもと、ジンバブエ中央銀行は、政府の求めに応じ、大量の紙幣を印刷し、財政赤字を埋めてきました。結果、ついにはハイパーインフレに陥ります。
2003年末には600%のインフレ、そして2006年4月には1,000%以上に達しました。
2008年5月に、2億5000万の額面のジンバブエドル札が発行され、その後50億、250億、500億ドル札の発行と続き、
ついには1000億ドル札までが発行されました。
そして、2009年1月には、ついに年間インフレ率約2億3000万%に達したのでした。
そこで、ジンバブエの中央銀行は、2009年に正式にジンバブエドルを廃止し、米ドル、ユーロ、ポンド、ランドなどを組み合わせたマルチカレンシー制度の導入を決定しました。
しかしながら、通貨の絶対量が少ないため、2014年2月に、ジンバブエ政府は、さらに中国人民元、インド・ルピー、豪ドル、日本円を加え、9通貨を法定通貨としました。

今回、私は世界3大瀑布(滝)の一つであるヴィクトリア・ホールズを訪れましたが、ここでは日本円は使うことはできませんでした。
この観光地での収益源は、何と言ってもビザ発行手数料と言えます。
金額は、米ドル30ドルです。
世界中から観光客が来る中、これは大きな外貨獲得手段と言えます。
私の場合、南アフリカからジンバブエ、ジンバブエからザンビア、またジンバブエに入りボツワナへ入国という行程だったため、総額120米ドルを支払いました。
法定通貨が9つあるとはいえ、実際には米ドルが主流で、一部ランドが使えると言った状況でした。
そして、観光地お決まりのお土産として、何と前述の1000億ジンバブエドルが売られていました。
最初は、「1枚=1米ドル」と言っていましたが、交渉するとあっという間に「2枚で1米ドル」となりました。
現在は、使えない紙幣ですが、市場価値としては、「1米ドル=2000億ジンバブエドル」のようです(苦笑)

現在、ジンバブエでは、ハイパーインフレは終息し、物価は低下傾向となっています。
とはいえ、通貨の発行権を放棄した状況の中、“よれよれの米ドル札”を、いつまでも使い続けなければならない状況はしばらく続きそうです。
今回、南部アフリカを訪問して感じたことは、やはり広大な土地と、11億人を超す人口が居ることへの“可能性”でした。
不安要因は、まだまだありますが、10年先を見据えた中長期的な視点でみれば、経済成長の余地はかなりあると感じました。

アフリカへの投資は、私自身、外貨建てファンドでこの5年ほど前から行ってきましたが、引き続き続けていきたいと思います。
市場変動の大きい地域だけに、ファンドによる積立投資がお薦めですね。

それでは、今日はここまで。

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