テーパー・タントラム

テーパー・タントラム

さて今回は、“テーパー・タントラム ”についてです。

どんな業界でも、専門用語やその業界の人だけが理解できるという言葉があります。 金融の世界でも専門用語とまではいかなくても、“はやり言葉”のようなものがあります。その一つが“テーパー・タントラム”です。

元々は、2013年5月に 当時のバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、「量的金融緩和縮小の可能性」を示唆した時に、株式相場や債券相場の急落や新興国からの資本逃避が懸念され、“一時的に市場がパニック状態になる状況” を表現した言葉です。

“テーパー(taper)”は「先細り」を意味します。金融界では、米国が量的金融緩和を縮小していくことを示す表現として使われはじめました。よく“出口戦略”とも訳されます。

“タントラム(tantrum)”は、癇癪(かんしゃく)のことです。まれに、“テーパリング癇癪”などと、殆ど理解不可能な日英混合単語を使う報道もみられます。 あるとき、英語のネィティブ・スピーカーに確認をしたら、こんな例を教えてくれました。

「スーパーに親子で買い物に行って、子供はチョコレートが買いたいと言うが、親が甘いものは駄目と言うと、子供がギャーギャー騒いで、買って!買って!とものすごくひどい駄々をこねる」そんな子供の状態を“タントラム”と表現するそうです。

因みに、この単語は単独で使われることは殆どないそうで、気分を表すテンパー(temper)と一緒にテンパー タントラム(temper tantrum)というふうに使うのだとか。

そうです。もうお気づきだと思いますが、量的金融緩和縮小(先細り)で市場がパニックしてしまう事を表す“テーパー・タントラム(taper tantrum)”と言う表現は、“テンパー・タントラム(temper tantrum)”を引っかけた造語なのです。

米国は、市場から大量の債券を買い上げる「量的金融緩和政策」を終了しました。次の焦点は、実際にいつ金利を引き上げるかです。単なる可能性や予想と実際に上げるのでは、インパクトが全く違います。「実際に金利が引き上げられた時に、“テーパー・タントラム”にならなければ良いが・・」という使い方が、これからよくされることでしょう。ただ、米国が実際に金利を上げる際には、金融当局も相当の自信と覚悟をもって上げるはずです。

そして、そういった予想は予想として、大事なことは、これから、「金融市場で“テーパー・タントラム”が起きるかもしれない」という情報が流れる可能性を、しっかりと理解しておくことです。そして、そういった短期的な騒ぎに巻き込まれずにすむように, 今のうちにしっかりと、“備えて”おくことが重要です。

特に、投資信託を用いた「資産運用」の場合には、株式や債券、REITなどの資産クラス、または日本や米国、中国、インドといった地域においてもあまり偏りすぎずに、バランスよく「分散投資」することが、重要なポイントと言えるでしょう。

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