こんにちは!
さて、前回は「プライベート・エクイティ」について、解説を行いましたが、今回は、具体的に「プライベート・エクイティ・ファンド」について、取り上げてみたいと思います。
今回ご紹介する「プライベート・エクイティ・ファンド」は、今話題となっている“ESG”に取り組む英国のベンチャー企業へ投資するファンドです。
ファンドを運用するのは、米国に拠点を置くブティック系の運用会社となります。
投資先となる企業は、ロンドンを代表する二つの観光名所、大英博物館とテート・ギャラリーの区間約2.3kmの地下に眠っている現在未使用のKingswayトンネルの再開発を行っています。
この区間には、他の観光名所がないため、トンネル内を「観光施設」として再開発することで、年間400万人の集客を目指すプロジェクトとなっています。
当ファンドは、「プロジェクトの立上げ資金確保(1次募集)」のために、設定されました。
当初の計画では、投資家は約18か月後に、初期投資額の回収が予定されています。その後、約3~7年かけて、プロジェクトが完成したのち、投資利益が還元される仕組みとなっています。
試算では、今回のプロジェクト投資は、成功すれば約700%の利益が還元されるとしています。もちろん、成功までには、クリアしなければならない課題もあり、事業が失敗すれば、最悪元本を失う可能性もあります。
ただ今回のファンドの特徴としては、PEにしては最低投資額が、非常に低く抑えられている点が挙げられます。
以前、私がスイスの運用会社の視察に行ったときには、一口100万ドルといったPEが大半でした。
ファンドの主な概要については、以下をご覧ください。
ファンドタイプ | プライベート・エクイティ・ファンド |
運用開始日 | 2022年4月30日を予定 |
運用通貨 | 英ポンド、米ドル、ユーロ |
最低投資額 | 10,000 GBP/USD/EUR |
運用手数料 | 1.75% |
実際、欧米においては、コアな「ポートフォリオ」運用をしている投資家が、このようなハイリスク・ハイリターンのPEファンドなどに、サテライト運用として、投資しているケースが散見されます。
メインの資金は確実性を重視しつつも、少しリスクの高いファンドで収益を狙うといった考え方です。
とはいえ、PEはハイリスク・ハイリターン型の投資となるため、ある程度リスク許容度がある方が投資対象とすべきでしょう。
なお、当ファンドを含め、PEについてご質問などある方は、以下のフォームより、「プライベート・エクイティ・ファンド」と記入いただき、お問合せください。
「資産運用」のご参考としてください。