こんにちは。
さて今回は、本ブログでは、取り上げることの少ない中国の「貿易統計」を、確認しておきたいと思います。
申し上げるまでもなく、トランプ政権の相互関税の最大のターゲットは中国です。
日本や他の対米貿易黒字国はもちろん重要な交渉相手ですが、中国はあらゆる面で米国と覇権争いを行っています。
その中国に対してトランプ大統領は145%という聞き間違いかと思うような追加関税をかけました。ちなみに中国も、すかさず対抗して125%としています。
このような状況下、中国から、どのような貿易統計の数字が発表されるのかに市場の関心は集まっていました。
結果は、4月の米国向けの輸出はドルベースで、前年同月比21%の減少となりました。駆け込み需要が起きたとみられる3月の数字は、同じく前年同月比で9%増でしたから、その落ち込みの大きさがわかります。
と、ここまで原稿を書き進めたところで、とんでもない速報が入ってきました。
『米国と中国はスイス時間12日午前9時(日本時間同日午後4時)に共同声明を発表。米国は中国に対する関税率を14日までに145%から30%に引き下げ、中国は米国産品に対する関税率を125%から10%に引き下げる。いずれも期間は90日間。』(出所:Bloomberg)
貿易の先行きについては、上記の発表を受けて、今後どのように変化するのか、引き続き、ウォッチしていきたいと思います。
そしてこの発表によって、マーケットも即座に反応しました。
時間外の日米株式市場では、先物がこの速報で急騰しています。
ただ、目先の株式の急騰、急落劇は、トランプ氏就任後、いつ起こってもおかしくない状況です。
そんな中、運用面において、存在感を高めているアセットクラスがあります。
それは、「金(ゴールド)」です。
今の米国の金融体制に不安を感じる投資家は、最高値圏にもかかわらず、「金」の購入を増やしていると思われます。
トランプ政権下、「金」の動向にも、注視していきたいと思います。