こんにちは。
さて、今回は、今年になってNISA制度が新しくなったこともあり、飛躍的に残高を伸ばした「全世界株式に投資する投信」を取り上げてみたいと思います。
本年から新しくなったNISA制度は、使い勝手が格段に良くなりました。まず上限金額が大きくなったこと、次に「つみたて投資枠」「成長投資枠」の併用が認められるようになったことです。
NISA制度の利便性の向上が増した中で、向いている商品として、人気が急騰したのが、「全世界株式」に投資する投資信託です。
確かに、あまり投資経験の無い方が、「米国株式」や「国内(日本)株式」、またインドや中国、ブラジルなどの新興国へ投資する「新興国株式」などの配分を考えるのはあまりにも手間がかかり、わかりにくいかもしれません。
そういった中で、これ一本買っておけば、どこの国の株価が上がってもカバーできると、人気沸騰したのが「全世界株式投信」です。
何本か種類はありますが、代表的なものをざっと見ただけでも、年初から3月末時点までのパフォーマンスは、14.7%、15.3%、14.7%と、満足できる数字を残しています。
ただ、一点、気を付けていただきたい問題があります。それは、「全世界」とは言いながら、その大半が「米国株式」で占められている点です。
今まで株式と言えば、米国のパフォーマンスが群を抜いていましたので、ある意味仕方がないかと思われます。ただ、今年に入って好調な日本の株式がどれくらい含まれているかを月報で確認しますと、どのファンドも、5%後半から多くても7%弱といったところです。
つまり、今のように、日本株のパフォーマンスが米国をはるかに凌ぐような場合でも、ほとんど反映されない程度の配分しかされていないという事になります。
配分比率は、各投信の月報で簡単に確認できます。
月報を確認して、ご自分の目で、日本株や他の国の株式がどれくらいの割合で含まれているのかを確認してみてはいかがでしょうか。
意外に、ご自分の感覚と投信の配分割合は異なっているかもしれません。