こんにちは!
さて、今日の数字は、来年の世界経済を占う数字です。
2023年は、2000年以降、初めて“低成長な年”となりそうです。
この度、IMF(国際通貨基金)は、最新の世界経済予測を発表しました。
それによれば、2022年の経済成長率は3.2%と据え置かれましたが、2023年は-0.2%下方修正され、2.7%となりました。
翌年の見通しで、3%を割り込むのは、2000年以降で初めての水準です。
では、具体的に、前回7月時点における2023年の経済見通しとの比較を観てみましょう。
(2023年の経済予測)
2023年 | 前回7月予測との差 | |
---|---|---|
世界経済 | 2.7% | -0.2% |
先進国 | 1.1% | -0.3% |
米国 | 1.0% | - |
ユーロ圏 | 0.5% | -0.7% |
日本 | 1.6% | -0.1% |
新興国 | 3.7% | -0.2% |
中国 | 4.4% | -0.2% |
インド | 6.1% | - |
上記の通り、世界各国において、軒並み下方修正されていることがわかります。
この時点におけるIMFの経済予測のポイントとしては、
1. 2023年の世界経済は、今年よりさらに失速する可能性が高い |
2. 先進国の中でも、特にユーロ経済への打撃が大きい |
3. 日本も引き続き、低成長が続く |
4. 中国もコロナ禍を除けば、過去40年で最も低い成長率となる |
といったことが言えそうです。
その最大の要因は、“急速な利上げ”です。
今年に入ってから各国中央銀行の利上げ回数は、160回にも上り、世界の政策金利の加重平均は3%を超えています。
また、特に米国の利上げは、途上国の通貨安となり、ドル建て債務の返済負担が増すことにつながります。
結果として、経済はさらに下振れすると予測しているようです。
実際にどうなるかは、年末にかけての各国の金融政策、インフレ状況などが大きく影響してきます。引き続き、しっかりとウォッチしていきたいと思います。