こんにちは!
さて、今日の数字は、来年の世界経済の見通しです。
世界貿易の低迷などが影響し、2024年は、厳しい年となりそうです。
IMF(国際通貨基金)の最新の世界経済予測によれば、2024年の世界経済は、前回予測から0.1ポイント下方修正され、2.9%となりました。
3%割れは、2000年以降、5回しか起きていません。
具体的に、前回7月時点の2024年の経済見通しとの比較を観てみましょう。
(2023年の経済予測)
2024年 | 前回7月予測との差 | |
世界経済 | 2.9% | -0.1% |
先進国 | 1.4% | - |
米国 | 1.5% | 0.5% |
ユーロ圏 | 1.2% | -0.3% |
日本 | 1.0% | - |
新興国 | 4.0% | -0.1% |
中国 | 4.2% | -0.3% |
インド | 6.3% | - |
特に、ユーロ圏と中国の落ち込みが大きいことがわかります。
今回のIMFの経済予測のポイントとしては、
1.2024年は、世界的な高インフレの影響で、減速する可能性が高い
2.ロシアのウクライナ侵攻が長期化し、ユーロ経済への影響が続く
3.日本は金融緩和の出口戦略の不透明さから、低成長が続く
4. 中国は特に不動産危機が深まる可能性が高い
といったことが伺えます。
中でも、中国の不動産価格を維持する政策は、中長期的に大きなリスクを内在しており、IMFは特に警戒感を強めています。
経済低迷の状況は、実際の数字にも表れています。
オランダ経済政策分析局によれば、直近7月までの10か月間の世界の貿易量は、4.2%減少し、リーマンショックやコロナ禍に次ぐ規模で落ち込んでいます。
また、S&Pによれば、世界の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、9月まで13カ月連続で、好不況の基準となる50を下回っています。
ロシアによるウクライナ侵攻、そしてイスラエルによるハマスへの地上侵攻と、軍事衝突がエネルギー価格への影響を与える中、米国経済が無事にソフトランディングできるかどうかが、来年の景気を占う上でのカギとなりそうです。
引き続き、しっかりとウォッチしていきたいと思います。