さて、今日の数字は、日本の「GDP(国内総生産)」をも超える大変大きな数字です。今回は、長年低迷していた「日本の株式市場」のお話です。
2017年度末の東京証券取引所第1部の時価総額が、647兆円となり、年度末としては過去最高を更新しました。この1年間で、79兆円(13.8%)増えた計算です。
また、日経平均株価の年度末の終値も、前年度末より2545円(13.5%)高い2万1454円で取引を終えました。
年度末の終値としては、こちらは、1990年度末以来、27年ぶりの高値となりました。
世界的な株高が追い風となって、特に半導体やFA(工場の自動化)分野の企業が、けん引役となりました。
長らく低迷が続いていた株式市場にとっては、久々の朗報です。
とはいえ、世界を見渡すと、手放しに喜んでばかりもいられません。日本企業の“存在感”は、低下傾向にあるからです。
世界の株式市場の時価総額は、推計で85兆ドル(約9100兆円)と、こちらも1年間で11兆ドル(14.4%)上昇しました。
世界の株式市場に占める東証1部の時価総額は、7%にとどまっています。
経済のグローバル化が進む中、久々の株価持ち直しや過去最高益の更新といったことで、一喜一憂していては、「井の中の蛙」状態です。
いかに、海外(グローバル)企業に立ち向かっていくのか、これからの日本企業の“底力と本気度”が問われています。