こんにちは!
さて、今日の数字は、今年の「世界経済の見通し」です。
国際通貨基金(IMF)は、前回より0.1%引き下げ、5.9%と下方修正しました。
その主要因は、世界最大の経済大国である“米国経済”です。バイデン政権は、3月に1.9兆ドル(約200兆円)の財政出動を決め、経済の再開に舵を切りました。その効果もあり、経済は4-6月期まで、2四半期続けて、前期比6%台の高い成長を遂げていました。
ただ、その後、夏場のコロナの感染再拡大によって、急ブレーキがかかっています。資材価格の高騰や飲食業での人手不足など、供給が需要を満たせず、経済の足を引っ張っている形です。
ちなみに、今回の各国の経済見通しは、以下のようになっています。
IMF2021年経済予測
前回予測との差 | ||
世界 | 5.9% | -0.1% |
先進国 | 5.2% | -0.4% |
米国 | 6.0% | -1.0% |
ユーロ圏 | 5.0% | 0.4% |
日本 | 2.4% | -0.4% |
中国 | 8.0% | -0.1% |
インド | 9.5% | - |
いかがでしょうか?
上記予測を観ても、米国の1.0%の引き下げは、群を抜いて“大きな引き下げ幅”であることが分かります。
ユーロ圏は、若干上方修正されていますが、GDP世界第2位の中国も、相変わらず経済の回復基調が弱いため、ここにきての米国経済の停滞は、世界経済への影響が非常に気になるところです。
FRBでは、すでに、段階的な「量的金融緩和の縮小(テーパリング)」を発表しています。
世界中が注視している中、経済にこれ以上、ブレーキをかけずに、量的緩和の縮小ができるかが、今後の“鍵”となりそうです。