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拡大が続く“未公開株式ファンド”

こんにちは!

さて、ここにきて、世界の未公開株に投資を行うファンドが、拡大傾向となっています。

一般的に、未公開株式は、「プライベートエクイティ(PE)」と呼ばれ、そこに投資するファンドが、いわゆる「PEファンド」です。

2024年に、PEファンドが投資した企業数は、約29000社となり、過去最高を更新しました。

PEファンドの目的は、投資家から集めた資金で、非上場の株式を取得し、“企業価値”を高めて売却することにより、収益を得ることにあります。

米国の調査会社によれば、PEファンドが投資する企業数は、2024年の9月末時点で、米国で約11700社、欧州で約12600社と、全体の約8割を占めており、この20年で米国は3.7倍、欧州も4.8倍と大幅に増加しました。

また、日本を除くアジアは約1100社、日本は約400社とまだまだ数は少ないものの、アジア地域は12.7倍、日本も7倍に急増しています。

一方、世界の上場企業数はというと、実は、こちらは減少傾向となっています。

国際取引所連合(WFE)によれば、2024年9月末時点の世界の上場企業は約51000社で、ピークだった2021年の約55000社から7%減少しています。

米国では、前述の通り、PE投資先が1.1万社に対して上場企業は約4000社、欧州も1.2万社に対して上場約8000社と、PEファンドの投資先が上場企業数を上回っているのが実情なのです。

PE投資が拡大している背景には、様々な理由が考えられますが、投資を行っているのは、主に年金基金や政府系ファンドといった機関投資家のため、“投資先の分散”や“リターンの改善”を狙って、PEや不動産などの「オルタナティブ(代替)資産」への投資を増やしていることが挙げられます。

英国の調査会社によれば、主要国の年金基金のオルタナティブ資産への投資は、2023年で全資産の約20%を占めるまでに至っています。

20年前は12%程度だったため、明らかに拡大傾向が伺えます。

また、実際のリターンにおいても、代表的なPEファンドのリターンで算出する指数は、この10年で3.8倍となっており、S&P500の株価指数の3.3倍を上回った実績を残しています。

世界のPEファンドの運用残高は、2024年3月末時点で、約5.6兆ドル(約840兆円)と、2006年の約5倍にまで拡大しました。

これまで、PEファンドの資金の出し手は、前述の通り、機関投資家が中心でしたが、今後は富裕層を中心とした個人投資家を対象としたファンドも増えてくると見られています。

現在、世界の個人資産におけるPE比率は、3%以下と言われていますが、今後、機関投資家同様、それが15-20%程度にまで拡大する余地はあると言えるでしょう。

ただ、PEファンドは、ある程度まとまった資金が必要であること、そして“流動性”が高くない点には注意が必要です。

今後、個人向けに、多くのPEファンドが組成されると思われますが、ファンドの「デューデリジェンス(精査)」が必要なことは言うまでもありません。

当社としても、ファンドのリサーチと共に、内容を精査したうえで、ご紹介に値するファンドについては、適宜、情報提供を行っていきたいと考えています。

なお、PEファンドにご興味がある方は、こちらより、お問い合わせください。

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