さて、今回は、「外貨を持つ」ということについて、考えてみたいと思います。
米国で、連邦準備制度理事会のパウエル議長が、再任されたことを好感して、11月23日、日本は祝日でしたが、アジアの外国為替市場で、日本円は1米ドル115円台をつけました。
米金融政策の先行きの不透明感がやや減ったことと、米長期金利の上昇を予想してのもので、2017年3月以来、4年8ヵ月ぶりの円安水準となりました。
ただ、その後、11月の末から12月にかけて、新型コロナの「オミクロン型」の報道で、一時、112円台まで、円高に戻しました。
このように、様々な要因で変化するのが、“為替の世界”です。
では、日本人が「外貨を保有する意味」とは、何なのでしょうか!?
よく「日本円の将来が心配だ」というお話を、お客様とのご相談の際に伺います。
様々な要因が考えられますが、真っ先に思いつくのが、「国の借金」の多さでしょう。
次は、「人口の減少」です。
そして、「地震等の天災」のリスクです。
こういった要因は、同じ「リスク」とはいえ、それぞれ性格が違うため、その対処法も異なります。
ただ、考えておかなければならないことは、「資産が100%日本円だけ」で、様々なリスクに対応できるかどうかという事です。
従って、円資産に対して、ヘッジ(リスク回避)の目的で持った外貨を、事あるごとに115円、あるいは112円と換算しても、あまり意味がありません。
米ドルなら米ドルで、ファンドでも株式でも、「どうやって、その通貨で資産形成するか」が重要となります。
「通貨分散」という言葉は理解できても、実際に、どのように取り組むかには、工夫が必要です。
日本の将来、そして日本円に対して、漠然とした不安をお持ちの方も、まずはお気軽にご相談いただければと思います。