日本の為替介入 Ifa Japan

日本の為替介入

こんにちは。

先週は、外国為替市場における“円安”について、書かせていただきました。外国為替市場は引き続き荒れ模様の為、少し補足させていただきます。

今の相場を観ていると、150円を超えて円安が進むレベルでは、日本の“ドル売り介入”が行われている模様です。日本の為替介入は、財務省からの指示で、日本銀行が市中銀行へ注文を出すという形で行われます。

今回のドル売り介入の特徴は、比較的市場での「取引量が少ない時間帯」を狙っていることです。

例えば日本の昼間の時間帯ですと、大手金融機関がみな活動していますし、貿易取引、資本取引、そして“ミセス・ワタナベ”と呼ばれる個人投資家の取引など、市場の取引高が大きいため、当局がドル売り介入をしても、市場の売買に吸収されてしまう恐れがあります。

従って、同じ金額で、効果を大きくするために、東京市場が終わって、ロンドン市場があくまでの時間帯、欧州のディーラーが帰った後のニューヨーク時間、あるいは、東京市場が完全に動く体制を、まだ整えていない午前9時前など、比較的市場参加者が少ない時間帯に介入が行われているようです。

もう一つ、ドル円の介入において大事な点は、“米国の理解”です。

今回は、あまり米国からコメントはされていないようですが、原則として米国は、「市場のことは、市場に任せる」というスタンスで、特に外国為替市場で介入することをあまり好みません。

日本の介入にある程度の理解が得られていないと、後で「為替操作国」と指摘を受ける危険性もあるため、ある程度の根回しは行っているものと思われます。

ユーロもパリティ(1ユーロ=1米ドル)を割っていますし、英ポンドもあと一歩で、1英ポンド=1米ドルを割るところでした。

ここ何年か見たことが無いほど、外国為替市場は動いています。いつも申し上げている通り、外国為替市場には、資産価値とかPBRとかを気にする人はいません。上でも下でも、とにかく動いてくれさえすればよいのです。

ドル円の場合は、もう少しドル高値圏でのもみ合いが続きそうです。

外国為替市場はもちろんですが、株式市場も相変わらず変動率の高い相場が続いています。

いずれにしても、目先の一喜一憂は、投機的な取引が専門の方たちに任せて、私たちは、この市場の乱高下をうまく利用しながら、中長期での「資産形成」に取り組んでまいりましょう。

取り組み方がよくお分かりにならない方は、ご遠慮なくご相談ください。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール