こんにちは。
今週末に米ワイオミング州ジャクソンホールにおいて、カンザスシティー連邦準備銀行が主催する年次シンポジウムが開催されます。世界中から、中央銀行関係者、市場関係者、エコノミストなどが参加して、金融政策の課題について議論を交わす経済シンポジウムです。
毎年そうですが、今年もパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演に、注目が集まっています。
というのも、最近の「利上げペースが速すぎたので、今後FRBは、ペースを落とすのでは」、「それどころか来年後半には、利下げもあるかも」という市場の勝手な予測に、くぎを刺すような話が出るのではと、懸念されているからです。
その期待を表しているのが、米国の長期金利です。7月から8月にかけて、長期金利はかなり下がってきました。6月中旬には、3.5%近くまで上昇していた10年債の利回りは、一時2.5%台まで低下しました。それにつれて、株価も反転上昇してきたのです。
ところが、ここにきて、またジリジリと金利が上がり始めました。先週19日のNY市場の引けは、2.97%と、また3%にあと一歩のところまで上昇しています。
先行き、景気悪化懸念で、「FRBの利上げベースは遅くなるだろう」という市場の勝手な予測を否定されるのを、市場参加者は警戒しています。
消費者物価指数や雇用統計などの発表と同じで、一回ごとの数字や発言で、一喜一憂する必要はありませんが、どんな発言が出てくるのか警戒は必要なようです。
良くも悪くも、先行きに影響がある発言が出てくることは十分に予想されます。そして、このように、市場関係者が一喜一憂して変動が激しくなる相場は、中長期投資家には、“絶好の仕込みの時期”です。
まずは、しっかりと計画を立てるところから始めましょう。