こんにちは。
さて、今回は155円台も目前に迫っている“米ドル円”の為替レートについて取り上げてみたいと思います。
さすがに、150円を大きく超えてくると、日本の金融当局によるドル売り介入が懸念されます。もっとも、150円台に乗る前から、ずっと介入の可能性は市場で指摘されてきました。
それだけ、外国為替レートの問題は、そう簡単ではないということです。
2月に日銀はついにゼロ金利政策の解除を決めました。これも日本の金融政策にとって大きな転換点の一つであることに、間違いはありません。ただ、金融政策の決定と、外国為替市場で介入を行うことが決定的に違うのは、為替レートは、2国間にまたがる問題であるという点です。
ゼロ金利政策の解除を決定する際には、諸外国の金融状況も詳細に分析・検討した結果、日銀が判断し、最終決定をしました。
それに対して、為替レートは、2か国の通貨の交換レートです。日本にとって、あまりメリットのない「ドル高円安」が進み過ぎたので、勝手にドル売り介入をするなどということを、米国財務省が許すはずもありません。
あくまでも、為替レートのもう一方の当事者である米国の理解と了承があって、日本も為替市場で介入が行えるのです。このあたりが、国内に決定権がある金融政策と外国為替市場における為替介入との決定的な“差”と言えます。
仮にドル売り介入がなかったとしても、昨年の11月から12月にかけておきたように、米国で金利引き下げ予想が、また強くなってくると、市場で勝手に水準訂正か、ポジション(持ち高)の調整が行われることも考えられます。
ドル売り介入か、自律反転かは別にして、そうなった時に、米ドル円の為替レートは145円まで下落するのか、あるいは140円前後までなのか、それとも130円台まで一気に米ドルが下落するのかは誰にもわかりません。
ただ、昨今の情勢を考えると、仮に「ドル安円高」が一気に進んだとしても、その後、ジワジワと円安が戻ってくることも十分に考えられます。
「資産形成」において、急激な為替変動があっても慌てないためには、 “資産分散”はもちろん、保有される“通貨分散”も、十分考慮する必要があります。
その方法として、「外貨建て積立投資」なども、有効な手段の一つと言えます。
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