独立系金融アドバイザーについて考える~実情編-その2~---IFA-JAPAN

独立系金融アドバイザーについて考える~実情編-その2~

さて、前回は、投資アドバイザーの「実情編」として、金融に強いファイナンシャルプランナー(FP)を取り上げました。

今回は、より金融商品を専門とする金融商品仲介業と、投資顧問・代理業について観ていきましょう。

2) 金融商品仲介業(日本国内でIFAと呼ばれる人たち)
FPであるかどうかは別として、金融商品仲介業務を行っている人は、その方が仲介できる金融機関の金融商品について、投資アドバイスをすることが可能です。

ただ、この場合は、“投資アドバイス”とは言っても、その立場は、あくまで「仲介者」であるということです。

仲介者とは、投資信託などの金融商品を仲介することによって、金融機関が受け取る販売手数料や信託報酬の一部を、証券外務員報酬として受け取って、生計を立てている人たちを指します。

従って、個別銘柄の提案をすることは可能ですが、アドバイスする上で問題となってくるのが、「利益相反」という概念です。

簡単に説明すると、一般的にお客様にとっては、販売手数料が低いかノーロード(手数料なし)、そして、保有中に支払う信託報酬は安いほうが、コスト的な負担が少なくなります。

一方、仲介者にとっては、販売手数料や信託報酬が高いほうが、自身の収益が増えることになります。

従って、
「お客様のために投資アドバイスを行う」
とはいっても、販売手数料が無料のものを仲介したのでは、自分も手数料を受け取ることができず、ビジネス(生計)が成り立たないことになります。

ここで重要となるのが、
「お客様の利益と自分の利益のバランスをどう取るか」
ということです。

相手の利益が、自分の不利益になる可能性があるこれがいわゆる「利益相反」の本質的な課題です。

私も以前、別の会社で金融商品仲介業を行っていたことがありましたが、常にこの問題と向き合って提案を行っていました。

特定の金融機関の商品しかアドバイスできないこともあり、私の場合は、仲介業務を廃業するという形をとりました。

3)投資助言・代理業
投資助言・代理業の仕事は、金融機関から完全に独立して、お客様(投資家)の為だけに、業務を行うことにあります。

従って、金融機関からは、一切手数料収入を受け取ることができないため、投資家から助言報酬をいただいて、ビジネス(生計)を行っています。

投資助言業の仕事は、新たに「ポートフォリオ」を構築する場合も、すでに保有されている商品を見直す場合であっても、どこの金融機関を利用されたいかの確認作業から入ります。

そして、特段、金融機関の希望がない場合には、商品の品揃えがよく、販売手数料や信託報酬の安い金融機関を、お勧めします。

また、銘柄選びも、運用利回りはもちろんですが、販売手数料や信託報酬など、コストが安く抑えられているものを選択します。

というのも、投資助言業の場合、一般的に、お客様の資産残高に対して、一定率の助言報酬を頂戴するため、お客様の資産の増加は、助言会社の売り上げ増に繋がるため、同じ方向で業務を行うことができるからです。

「お客様の資産増加 = 助言会社の売上増加」

その意味では、上述した「利益相反」が起こりにくい業態と言えるのです。

本来、「独立系金融アドバイザー」として、最も適している業態なのですが、残念ながら、日本では、まだまだ広まっていないのが実情です。

それにはいくつかの理由が、考えられます。

一つ目は、もともと投資助言業は、頻繁に売買を繰り返すような株式を対象とする事務所がほとんどで、私たちの会社のように、投資信託の助言を行っているところは、ほとんどありませんでした。

二つ目は、上述のように、株式をはじめ、複雑な金融商品の助言も行うため、コンプライアンス(法令順守)が非常に厳しくなっていることです。コンプライアンスオフィサーの設置はもちろん、人的要件も非常に厳しく設定されています。従って、1、2名のFP事務所が、投資助言業を行うのには、体制整備などハードルが高いのが実情なのです。

三つ目は、営業供託金が500万円と高額なことです。様々な取引の助言を行うため、万一のために、高額な保証金を用意しなければなりません。

では、次回は、今後、数多くの国民が、「資産形成」のご相談をする可能性が高い投資・助言代理業と金融商品仲介業の“実態”について、深堀してみたいと思います。

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