こんにちは。
さて、今回は、先週ご案内した米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果について、取り上げたいと思います。
発表は、政策金利であるフェデラル・ファンド金利の誘導目標を、0.50%引き下げて4.75%~5.00%にするというものでした。
直前で「0.50%引き下げ」という予想がやや強くなりはしたものの、実際に発表されるまでは、やはり市場も疑心暗鬼でした。
その証拠に日本時間9月19日早朝午前3時に「0.50%」と報道された瞬間に、NYダウ平均は200ドル以上急騰し、また、外為市場で米ドル円は140円台の半ばまで一瞬で円高となりました。
ただ、NY市場のその日の反応は、それを頂点にして、ダウ平均も前日比103ドル安の41,503ドル、為替も142円20銭近辺と前日とあまり変わらずに引けています。
やや戸惑い気味の反応を示したNY市場と比較すると、東京市場は、この大幅金利引き下げを素直に好感し、19日の日経平均株価は2.13%上昇し、37,000円台を回復しました。また、日経平均は続く20日も引き続き堅調に推移し、前日比568円(1.53%)高の37,723円での引けとなっています。
発表当日は、尻すぼみの反応を示したNY市場ですが、一日経過後は、NYダウ平均も前日比522ドル(1.26%)高の42,025ドルでの引け、S&P500種に至っては、5,713.64と今年39回目の高値更新となりました。
やはり、米連邦準備制度理事会(FRB)のメンバーの最終決定要因は、望ましい金利水準に比して、現在の金利は高すぎるという事だったようです。
2022年3月から始まった米国の金利引き上げのサイクルは、これで“大きな転換点”を迎えました。
過去を振り返っても、FRBは一旦方向転換をした場合には、なかなか逆方向に舵を切ることはありません。つまりこれで、しばらくは金利が下がるか、そのままかという状態が続くという事です。
ただ、年末までの間には大統領選挙もあります。
現時点では、堅調さを取り戻し始めた相場ですが、引き続き、しっかり注視していきたいと思います。