こんにちは。
さて、今回は、先週2月12日に米労働省から発表された2025年1月の消費者物価指数(CPI)を、確認しておきたいと思います。
結論から申し上げますと、指標は市場の予想を上回り、政策金利の引き下げはさらに遠のいたと市場に思わせる内容でした。
1月の総合CPIは、前年同月比3.0%上昇で、市場予想の2.9%を上回りました。
前月比では0.5%上昇と、こちらも予想の0.3%を上回っています。
また、短期的な価格変動が大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIでも、前年同月比では、3.3%上昇と予想の3.1%を上回りました。前月比では、0.4%上昇と、これも予想の0.3%を上回っています。ちなみに12月は0.2%の上昇でした。
総合CPIでは、引き続き、住居費の上昇が全体を押し上げ、食品では卵が「鳥インフルエンザ」の影響で、価格が高騰しました。
ただ、12月決算の会社が多い中で、1月に価格改定をするケースも多く、統計上の季節調整が十分かという指摘もあります。
統計上の技術的な問題まではわかりませんが、いずれにせよ、発表された数字は、結果として市場予想を上回るものであり、米連邦準備制度理事会(FRB)による「早期の金利引き下げは、これで期待できなくなった」という方向に傾きつつあります。
今年は、“長期金利が低下する年”と観られていましたが、スタートからこの状況となっています。
今まで以上に、今後の市場の推移を注視していく必要がありそうです。