こんにちは!
さて今回は、上昇を続ける“商品指数”を、取り上げてみたいと思います。
原油市場が7年振りの高値となるなど、ここにきて、天然ガスや非鉄金属など、商品(コモディティ)指数が軒並み上昇しています。
世界的な天然ガスの価格高騰に加えて、産油国の生産抑制で需給が逼迫するとともに、新型コロナウイルスからの経済再開も、需要増に拍車をかけています。その結果、直近1年間では、商品指数は米国株価指数を上回る上昇率となっています。
商品指数は2007年のサブプライムショック時に大幅に下落し、その後、当時の価格水準にはまだ戻せていませんが、値動きは荒いものの、ここ数年はじわじわと回復してきました。
ここでは、商品(コモディティ)の代表的な指数を2つご紹介します。
一つは「S&P GSCI商品指数」です。
S&Pダウジョーンズインデックスが算出・公表する世界の商品市場全体の動きを表す商品指数です。現在、5つのセクターの24種類の商品先物で構成され、世界のコモディティ生産量の時価総額の加重指数となっています。
もう一つは「CRB指数」です。
アメリカの商品先物取引所等で売買されている商品価格から算出される国際商品先物指数で、1957年にアメリカのCRB社によって、28品目の指数として開発され、その後、構成品目の入れ替えなどの修正が行われています。
これら商品指数は、世界的な物価や景気の先行指標、特にインフレ動向の先行指標として、注目度が高い指数となっています。ただ、商品指数によって、構成する銘柄の比率には偏りがあります。
実際に、上記2つの指数の構成比率を比較してみましょう。
構成比率の比較
S&P GSCI商品指数 | CRB指数 | |
---|---|---|
エネルギー | 59.34% | 39.36% |
農産物 | 18.22% | 33.53% |
非鉄金属 | 11.60% | 13.17% |
貴金属 | 4.66% | 7.13% |
穀物 | 6.19% | 6.81% |
いかがでしょうか!?
一口に商品指数といっても、その構成比率は大きく違っています。
特に、エネルギーや農産物の比率が、2つの指数で大きく異なることが分かると思います。従って、実際に投資を行う際には、その構成比率をしっかりと確認したうえで、組み入れる必要があります。
商品指数に投資する方法としては、以前は投資信託などが用いられていましたが、現在は指数に連動するETFを通じて投資することができ、信託報酬も安く抑えることができます。
非常に値動きの荒い資産クラスではありますが、株式や債券とはまた大きく異なる動きとなるため、「ポートフォリオ」の一部に組み込むことも、有効な投資戦略と言えます。
検討されたい方は、以下のフォームより、まずはご相談ください。