こんにちは!
さて、前回は、日本と米国の「個人金融資産」の内訳を観てきましたが、今回は、現在、世界や日本において、「富」がどのように分布しているのか、観ていきたいと思います。
ちなみに、米国は“格差社会”とよく言われますが、世界規模でみても、「資産格差」は広がっています。
<世界の富の分布状況>
保有資産 | 世界の人口比 | 世界の富に対する保有割合 |
10万~100万ドル未満 ※約1千万円から1億未満 | 9.8% | 38.9% |
100万ドル以上保有 ※約1億円以上 | 0.9% | 43.9% |
計 | 10.7% | 82.8% |
(クレディ・スイスグループ世界の資産調査より)
上記を観ると、世界の人口の約1%弱で、世界の富の4割強、人口の10%で、8割以上の資産を保有していることがわかります。
日本においては、ここまでの“格差”はありませんが、野村総合研究所の「日本の富の分布状況」によれば、日本における金融資産残高別の人口構成比は、以下のようになっています。
金融資産 | 日本の人口比 | 日本の富に対する保有割合 |
5000万円~1憶円 | 6.00% | 16.0% |
1億~5憶円 | 2.20% | 14.0% |
5億円以上 | 0.16% | 5.5% |
計 | 8.36% | 35.5% |
日本の場合には、8%強の人が、全体の1/3の資産を保有していることがわかります。
また、金融資産の保有比率が高い人ほど、一般的に、株式や投資信託など、「リスク性商品の保有比率」が高いことも分かっています。
この傾向は、今後も続くと思われるため、「資産格差」は、世界だけでなく、日本においても、ますます広がっていくことが考えられます。
このことを前提にした場合、もしあなたが、今よりも、「金融資産を増やしたい」と思うのであれば、「リスク性商品の保有比率を増やす」必要があるということです。
勘違いして頂きたくないのは、「値動きの大きいものに投資する」「一攫千金を狙った投資をする」ということではありません。
「リスクの内容」をしっかりと理解したうえで、ある程度“時間”をかけて、じっくり無理なく運用を“継続”していくことが、成功を高めるポイントと言えます。
では次回は、「資産形成」のために、どのように運用に取り組めば良いのかについて、具体的に考えていきたいと思います。