逆イールドの先にあるものとは---IFA-JAPAN

逆イールドの先にあるものとは

さて、今回のテーマは、「逆イールド」についてです。

今年になってから堅調に推移していた日米の株式市場ですが、米国金利が、逆イールドカーブ状態になって、急に雰囲気が悪くなってきました。

「イールドカーブ」あるいは単に「イールド」とは、「利回り曲線」の事です。

「利回り曲線」とは、各期間の金利を、単純に結んだ曲線の事です。
例えば、
3ヵ月 0.1%
6ヵ月   0.5%
1年  1.0%
3年  2.0%
10年  5.0%
といった金利を結ぶ線です。

一般的には、期間が長くなればなるほど、金利は高くなります。

自分が人にお金を貸すことをイメージすれば、3ヶ月で返すと言っている人より、5年で返すという人には、より高い金利で貸さなくては、合わないと考えるのが普通です。

従って、通常は金利のグラフは、“右肩上がり”になります。

ところが、そうなっていないのが、「逆イールド」と呼ばれる状態です。

目先は景気が良い為、インフレにならないように、短期の金利はやや高止まりします。しかし、長い目で見ると、あまり景気の良さは続かないと投資家が考えると、超長期の債券の保有から、5年物などのより短い期間の債券に乗り換えるのです。

その結果どうなるかというと、短期はほぼ横ばい、5年前後は短期より低くなり、もっと長い30年などの金利は高くなるという“いびつな金利の曲線”が、形成されるのです。

先週、米国金利において、リーマンショック以降、初めてこの現象が起きました。この“現象”は、先行きが不安な際に起きる事が多い為、この状況を嫌気して、米国株は急落しました。3月22日のNY市場で、460ドルも下落した影響は、日本にも波及し、25日の日経平均は、650円も下落しました。

短期間の動きですので、一喜一憂する必要はありませんが、好調と言われていた米国景気に、影を落とす結果となりました。

今後も、米国のFRB(連邦準備制度理事会)のスタンスと、市場の反応には、注意が必要です。

米中摩擦、逆イールド等、要因は様々ですが、不安定な状況はまだまだ続きそうです。「ポートフォリオ」における資産クラスの配分割合等、気になる方はお気軽にご相談ください。

ご相談につきましては、直近では、4月1日月曜日の午後が、予約可能となっています↓

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