こんにちは!
さて今回は、2023年度の日本の国際収支統計(速報)が、財務省より発表されたので、確認しておきたいと思います。
海外とのモノやサービスの取引状況を表す経常収支ですが、昨年は“25兆3390億円”の黒字となり、2022年の2.8倍に増加しました。
最大の要因は、貿易収支の赤字が改善したことにあります。
中でも、日本が大量に輸入している原油や天然ガス(LNG)といった資源価格の低下が大きかったと言えます。
2023年の為替相場は、一昨年に比べ、6.7%の円安となりましたが、原油価格は16.3%も下がったため、輸入額が前年に比べ105兆4391億円と、10.3%の減少となりました。
一方、輸出額は、北米向けの自動車などが好調で、2.1%増の101兆8666億円と、初めて100兆円を超えています。
その他、海外からの利子や配当収入を示す第1次所得収支も、0.6%増の35兆5312億円の黒字と、こちらも過去最大を更新しました。
さらに、旅行収支も、訪日外国人が増加したため、4兆2295億円の黒字となり、前年の3.6倍となっています。
このようにみると良い事ばかりのようですが、34年ぶりの「円安」は、私たち個人の生活においては、やはり物価の高騰が、生活を圧迫しているのが現状です。
政府レベルでは、今後の“日本の国家戦略”を明確にすることはもちろんですが、国民レベルにおいては、「円安」、「円高」のどちらの局面になってもよいように、“資産形成”に取り組むことが、必要な時代となってきました。