ECB政策金利引き上げ

こんにちは。

前回は、ユーロという通貨の「為替の側面」について触れましたので、今回は、「金利の側面」から考えてみたいと思います。

先週、欧州中央銀行(ECB)が政策金利の引き上げを決定しました。ユーロ圏のインフレ率は、5月8.1%、6月8.6%とすごい勢いです。ユーロ圏の場合には、やはりエネルギー関連の影響が一番大きいようです。これを抑えるために、ECBは7月21日、11年ぶりに、0.5%の政策金利引き上げを決定しました。

ところが、ユーロという通貨の一番の問題は、金利は一緒でも、導入国の財政状態はバラバラだという点です。現在、EU加盟国中19ヶ国が、ユーロを導入しています。実はこの点が、ユーロが導入される時に、金融や外為市場の参加者の大半が、「そんなことは不可能だ」と思った大きな理由の一つです。

財政が黒字の国も赤字の国もある中で、通貨と金利が同一で、財政だけは、各国バラバラなどという状況は想像できなかったのです。

現実に、短期の政策金利は一緒でも、債券の利回りは確実に差が出ます。特にこういった危機状況になると、必ずドイツのように財政が健全な国の国債と、イタリアやギリシャなど脆弱な国の国債の利回り格差が取りざたされます。

ただ、このように問題が生じる度に、ECBは脆弱な国の国債を買うプログラムを発動するなど、いろいろな政策を実施し、その度に乗り切ってきました。

二度の世界大戦の経験を教訓に、欧州が世界地図から消滅しないために、まずドイツとフランスが手を組み、EUを誕生させ、その結束をより盤石なものにするために、ユーロという通貨を導入した欧州の“執念”はさすが、と思わされます。

外貨建て資産を検討される時に、基軸通貨である米ドルが核になるのは、ごく自然ですが、こういったユーロのような通貨に一部分散されておくというのも、中長期的視点に立つと、それなりに意味があると思われます。

取り組み方などよくお解かりにならない方は、是非、遠慮なくご相談ください。

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