さて、今回は、昨年からよく目にするようになってきた「K型」について、少し考えてみたいと思います。
「K型」などと書くと、あたかも新しい経済理論のようですが、単に「二極分化」を、わかりやすく記号にしただけのものです。
はっきりとした起源はわかりませんが、株式相場の見通しなどで、「上がる(期待ができる)株」と、「下がる(であろう)株」との二極化が加速するという時によく使われます。
元々株式市場や経済では、
「V字」(急回復)
「L字」(低迷)
「U字」(回復すると思われるが時間がかかる)
等の表現はよく使われますが、最近は「二極化」の象徴として、「K型」という表現がよく登場します。
二極化は、何も、株式の見通しに限ったことではなく、実際の日々の我々の暮らしでも同じです。
「一億総中流」という言葉が、高度成長期には使われたこともありますが、もはや今は、死語ではないかと思うくらい「二極化」は社会のあちこちで進んでいます。
もう15年も前に、作家の石田衣良氏は、テレビ番組で、「社会がちぎれている」という表現を使っていました。
その後に、リーマンショックや、新型コロナショックを経て、社会の“ちぎれ状態”は、ますます度を増していると感じています。
今週予定されているIMFの世界経済見通しも、前回より引き下げると予想されています。
米国では、バイデン新大統領が、1.9兆ドル(約198兆円)の経済対策を、議会に諮ろうとしています。米国に限らず、どこの国も、ワクチン接種の加速化とともに、景気を浮揚させるのに必死です。
決して、「上がるから株を買いましょう」などという投機的な運用をお勧めするつもりは、全くありません。
ただ、運用を含めて、「資産形成」に取り組んでおかないと、「K型」の下向きに入ってしまう可能性があります。
“生活の二極化”を防ぐためにも、目先の上下動に、一喜一憂することなく、淡々と、「長期」、そして「分散」を核に、自己資産の形成を図るしかありません。
何から取り組んでよいのか、悩まれている方、まずは、お気軽にご相談ください。