日本の企業年金の現状-3 ~企業年金保険の利率引き下げ~

こんにちは!

さて、前回は、経営環境の先行き不安から、企業年金の「リスク対応掛け金」を、抑制している企業が増加しているという話をしました。

「割引率」の低下により、ただでさえ、厳しくなっている年金運用ですが、ここにきて、さらに、追い打ちをかける発表がありました。

「企業年金保険」の予定利率の引き下げが、検討されているのです。

現在、「確定給付型年金(DB)」は、日本全体で約13000社が採用し、加入者は940万人に上ります。

そして、運用資産は、60兆円強ありますが、このうちの4分の1の運用を担っているのが、生命保険会社の「企業年金保険」です。

現在、企業年金保険の予定利率は、1.25%となっていますが、来年の10月をめどに、19年ぶりに、利率を0.25%にまで引き下げる方針を、今回、第一生命が発表しました。

新規の引き受けは、既に10年前に停止していますが、既存の契約先3000社が、この影響を受けることとなります。

前回の引き下げは、18年前の2002年でしたが、このときは、1.5%から1.25%への引き下げでした。

生保業界は、昔から、“横並び体質”があることから、前回は、他社も追随し、引き下げを行いました。

そして今回も、すでに日本生命が、引き下げを検討しているとの報道がなされています。

19年ぶりではありますが、今回は、“1%”という大幅な引き下げです。

「割引率」の引き下げに加え、運用商品の「利回り」も低下することから、企業には大きな負担増となるのは、間違いありません。

もらう側の従業員にとっては、あまり関心がないかもしれませんが、コロナ禍による消費低迷、そして業績悪化によって、“退職給付債務”を抱えきれなくなる企業も、出てくる可能性があります。

その意味においても、今後、さらに多くの企業が、「確定拠出型年金(401k)」への移行を、検討することとなるでしょう。

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