こんにちは!
さて、今回は、「日本の富裕層向けファンドの動向」について、観ていきたいと思います。
昨年、特に顕著な動きがあったのが、米の大手投資ファンドであるブラックストーン・グループです。
今までは、主に、米国内の富裕層向けに、ファンドを供給してきたブラックストーンですが、日本の個人投資家からの資金調達を、本格的に始めるようです。
2007年に東京オフィスを開設した同社は、2014年に米GEの日本法人から、賃貸マンション群を約2000億円で取得するなど、いままで国内不動産への累計投資額は、1兆円を超えています。
今後は、オルタナティブファンドを立ち上げるなどして、今まで機関投資家が中心だった顧客層に、個人投資家の割合を高めることによって、安定した資金調達を行う狙いがあるようです。
現在、ブラックストーンの運用カテゴリーは、以下のようになっています。
プライベート・エクイティ 1841億ドル(32.6%)
不動産 1667億ドル(29.5%)
クレジット・保険 1378億ドル(24.4%)
ヘッジファンド 757億ドル(13.4%)
日本では不動産投資がメインですが、今後は、得意とするプライベート・エクイティ・ファンドも、日本の個人投資家向けに組成していくと考えられます。
主なターゲットとしては、純資産5億円以上を保有している日本の約8万世帯の超富裕層です。
今後、3-5年かけて、数千億円規模の資金調達を考えているようです。
日本の超富裕層が、興味を示すこととなるのか、その動向にも注目したいと思います。
さて、次回の「日本国内のマネー動向」は、最近、特に注目度が高まっている「ESG債」について、観ていきたいと思います。