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今日の数字「1億5900万ドル」

さて、今日の数字は、前回に引き続き、国連に関連した数字です。前回、日本の国連分担率が、第3位になるというお話をしましたが、そもそも、その分担金自体に、かなりの滞納があるようです。

国連によれば、加盟国の分担金の滞納により、7月末時点で、1億5900万ドル(約175億円)の赤字に陥っているとのことです。前年同時期は、1億8500万円の黒字だったので、今年に入ってからの滞納額が膨らんでいるようです。

国連に加盟する193カ国の内、8月9日時点で滞納しているのは、77カ国にも上ります。約4割の加盟国が、分担金を払っていないことになります。

国連憲章によれば、2年以上分担金を払わない国は、総会での投票権が停止されます。

ただし、財政がひっ迫し、支払いができない国については、国連総会の承認のもと、投票権を認められるという救済規定があります。実際に、4月には、2年以上滞納するソマリアなどが認められました。

ただ、滞納が出る理由は、財政のひっ迫だけではありません。国によって、予算年度が異なるため、支払う月が違うことも影響しています。

日本は、今年7月に支払いを行いましたが、世界一の負担をしているアメリカは、例年、10月に拠出しています。

この支払の“タイムラグ”を埋めるために、国連では、「ワーキング・キャピタル・ファンド」で、補てんを行っています。

実際に、資金が無ければ、国連の活動を行うことはできません。

“国連の重要性”は認識されてはいるものの、各国の財政状況、そして常任理事国と他の加盟国との権限の格差など、国連には、まだまだ一朝一夕には解決できない問題が、内在しています。

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