対円で上昇するアジア通貨 Ifa Japan

対円で上昇するアジア通貨

こんにちは!

さて、ここにきてアジア通貨が、対「円」に対して、上昇しています。
タイのバーツは、8月に1バーツ=4.18円台と、1997年7月以来のバーツ高・円安をつけました。
また、韓国のウォンも、7月に1ウォン=0.111円と2015年6月以来の水準まで、上昇しています。

主要因は、世界と比較したアジア経済の底堅さがあります。
IMF(国際通貨基金)の経済予測を見ると、2023年、2024年の世界経済は3.0%成長と見込んでいるのに対し、アジア新興国は、今年が5.3%、来年は5.0%と予測しています。

また、金融政策も日本とは対照的となっている点も挙げられます。
タイ中央銀行は、8月に政策金利を従来から0.25%引き上げ、2.25%としました。

また、韓国も、21年8月以降、金利引き上げを繰り返し、累計3.0%の引き上げを実施しました。マイナス金利を続ける日銀との差が拡大しており、通貨高(円安)が進んでいると言えます。

アジア経済が堅調に推移している中、政府や中央銀行が蓄える外貨準備も、1997年の通貨危機以降、増加傾向にあります。

IMFによれば、2022年のタイの外貨準備高は2023億ドル(約30兆円)となり、1995年当時の5倍になりました。同じく、韓国は13倍、ベトナムに至っては65倍と残高を伸ばしており、投機的な売りの対象となりにくくなっています。

アジア通貨高・円安の影響は顕著に表れています。
最近街を歩いていても、アジア人の観光客が増加していることを感じます。一昔前は、韓国人か中国人が大半でしたが、今では、アジアの様々な国から観光に訪れてきます。

「日本は来やすい(費用のあまりかからない)国になった」
と言っても過言ではないでしょう。
観光面では、メリットはある反面、日本で働く外国人にとっては、「日本は稼げる場所ではなくなってきている」という現実にも直面しています。

急激に高齢化が進み、人口が減少している日本にとっては、外国人労働者は大事な働き手です。このまま「通貨安」が続けば、我々の身近な場所にも影響が出始めることとなりそうです。

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