こんにちは。
さて今回は、先週末、市場を大混乱に陥れた日銀の「長短金利操作の修正」について取り上げてみたいと思います。
主要先進国の中央銀行の政策決定会合が続いた週で、米連邦準備制度理事会(FRB)も欧州中央銀行(ECB)も0.25%の政策金利引き上げを発表しました。ただ、市場を最も大きな混乱に陥れたのは、FRBでもECBでもなく、日本銀行でした。
日本銀行は7月28日に長短金利操作の中の10年物国債の金利の変動許容幅を拡大しました。「拡大した」という言い方は、少し不正確かもしれません。日銀はあくまでも、「目標」から「目途」に変更したものだと強調しています。
つまり、変動の許容幅を1%に変更したのではないという説明です。
ただ、理屈はともかく、市場は長期金利の事実上の上限は、1%に引き上げられたと受け止めました。
外国為替市場では、すでに7月中旬に137円台までの円高で、予行演習は済んでいたため、株式市場ほどの動きはありませんでした。
一方、株式市場では、前夜のNY市場で「修正」の話が流れたため、日経平均は、前日より400円以上安く寄り付き、最高値と最安値の幅は800円以上にもなりました。
ただ、週末のNY市場も落ち着いた動きだったため、7月最終日の東京市場では買戻しの動きが強まり、400円以上戻して、日経平均は33,172円で7月の取引を終えています。
日銀の発表については、やや意外ではありましたが、今回の直接的な影響は一旦これで終わりました。今後、様々な経済指標を基に、日銀がどのようにして、大規模金融緩和の出口戦略を組み立てるのか、また長い道のりが始まります。
このようにして、日本の株価も、乱高下を続けていますが、このような変動率の高い相場は、中長期での「積立投資」にはかえって好都合です。
来年からは、NISAも使い勝手が、より良くなります。まずは、「積立」を上手く活用して、将来の「資産形成」にお取り組みください。