資金流入が拡大する先進国国債ファンド Ifa Japan

資金流入が拡大する先進国国債ファンド

こんにちは!
さて、ここにきて、先進国の国債ファンドに資金流入が拡大しています。

アメリカの調査会社によれば、2022年1月から7月の先進国国債ファンドへの資金流入額は、1130億ドル(約15兆円)となり、2005年以降、年間最大ペースとなっています。

世界各国における金融引き締めやインフレが景気の悪化を招くとの懸念が高まる中、安全資産である先進国国債に資金が向かっているようです。

中でも顕著なのが米国です。上述したFRBの利上げ観測が高まるにつれて資金流入が加速しており、1-7月は約980億ドルと、流入額全体の87%を占めています。

一方、逆に資金流出となっているのが、社債市場です。急ピッチな利上げによって、債券価格の下落を回避するため、先進国の債券ファンド全体では、約2570億ドルが資金流出となっています。

今回の資金流入の中身を観ると、特徴的なのは、米国債への投資を行っているのは、米国内の個人や機関投資家が大半を占めていることです。

というのも、急ピッチに利上げが進む中、為替のヘッジコストも上昇しており、米国外からの投資家の投資妙味は、ほとんどないからです。

さらに、米国の消費者物価指数の上昇率は、前年比8-9%程度となっているため、長期金利3%程度の米国債に投資しても、実質的な資産価値は目減りすることとなります。

従って、現在の国債ファンドへの資金流入は、あくまで“米国内資金の一時的な退避場所”という側面が大きいと言えそうです。

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