こんにちは!
さて、年初ですので、今回は、今年の「マーケット・経済動向」について、考えてみたいと思います。
1.「卯年」のアノマリー
まずは“アノマリー”です。
アノマリーとは、過去の出来事から生まれる「経験則」のことです。
今までの「卯年」の結果から、今年を占ってみましょう。
「ウサギは跳ねる」と言われ、戦後の平均騰落率で見ると、「卯年」は好成績を残している干支と言えます。
具体的には、
1951年は62.9%の上昇 |
1963年は13.8%の下落 |
1975年は14.2%の上昇 |
1987年は15.3%の上昇 |
1999年は36.8%の上昇 |
と、1963年以外は、好調な成績を残してきました。
ただ残念ながら、東日本大震災があった2011年は、“約18%”の下落となっています。
前回は跳ねることができなかった「卯年」ですが、2023年は、いったいどうなるのでしょうか!?
過去4勝2敗ですが、上昇幅が結構大きい年があるのも特徴と言えます。
2. IMFによる経済成長予測
次に、「経済成長予測」についても、観ておきましょう。
昨年10月時点におけるIMF(国際通貨基金)の2023年の経済見通しは、以下のようなものでした。
前回の経済予測では、2023年は-0.2%下方修正され、2.7%でした。
翌年の見通しで、3%を割り込むのは、2000年以降、初めての水準です。
(2023年の経済予測)
2023年 | 前回7月予測との差 | |
世界経済 | 2.7% | -0.2% |
先進国 | 1.1% | -0.3% |
米国 | 1.0% | - |
ユーロ圏 | 0.5% | -0.7% |
日本 | 1.6% | -0.1% |
新興国 | 3.7% | -0.2% |
中国 | 4.4% | -0.2% |
インド | 6.1% | - |
上記の通り、10月時点では、軒並み下方修正されています。
この時点におけるIMFの経済予測のポイントとしては、
1.2023年の世界経済は、今年よりさらに失速する可能性が高い |
2.先進国の中でも、特にユーロ経済への打撃が大きい |
3.日本も引き続き、低成長が続く |
4. 中国もコロナ禍を除けば、過去40年で最も低い成長率となる |
といったことが伺えます。
その最大の要因は、米国を筆頭に、中央銀行の“急速な利上げ”です。
ここにきて、「利上げも減速するのでは!?」といった思惑は出ているものの、FRBと市場関係者の“腹の探り合い”が続いています。
今後のウクライナ情勢や新型コロナの感染状況なども影響を与えながら、方向性が決まっていくものと思われます。
1月には、またIMFの経済予測が発表されますが、引き続き、しっかりとウォッチしていきたいと思います。
さて、2023年、果たしてどのような年となるのでしょうか。